2018年11月01日

わたモテ感想[BOOK☆WALKER特別編]もこっち&ねも編


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今回の話でブッチギリにお気に入りの一コマ


タイトルに「ねも」とあるように、実質的にはネモの主観で進行するネモ会になっています(ネモは自分のあだ名を「ねも」と認識している)。元々の企画が、もこっちとカップリングすべきキャラはだれかアンケートかなにかだったと思いますが、別に百合要素はありません。明らかであったのは、前回のゆりちゃんと同様にネモもまた、もこっちと縁が切れることなくこれからも交友が続いていく仲であることを確証させてくれことです。



パシフィスト・ネモ
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元々、ネモはいかんせん掴み所のない部分を秘めたキャラクターとして存在していたように思います。三年生になって、クラス替えの日の自己紹介の日を境にもこっちと絡み始めて、遠足編で本音で付き合える仲に昇華し、現在にいたります。これは、ネモの努力が実った、という評価が下されるには違いありませんが、今回の話にあるように、元々のネモは自然体で振る舞える仲の良い友達に囲まれる学生生活を切望していたのですね。

アニメが好きなのも、好きなアニメは、キャラクターたちが仲の良いほのぼの日常系のジャンルだけ好きだったようで、これは現実世界との対比と自分が考える理想の日常への渇望の心理があったから他なりません。ネモは声優を目指している割には、かなりライトなアニメ好き、ということになろうと思います(でも、声優は「仕事」ですから、そういったスタンスの方が無理なく成功への切符を手にできそうなきもします。「好きだから」、だけで仕事を選ぶと、本人の熱情が高いだけに仕事への割り切りや良い意味での妥協が許せずに腐ることになりがちだからです)。

中学時代のネモは、結局は気の合う友達には出会えなかったようですし、表面上だけの付き合いはあるものの、悪口とイジメが表裏一体だった居心地の悪い時間を過ごしていたようです。それは、ネモがキョロ充だったから、という要因はあるにしても、ネモが望んでいた日常とは相容れないものだったのです。だから、クラスメイトとも距離を置いて勉強して、私立の原幕に進学したのです。高校は中学校と違って同レベルの人種を中心とする集団になるからです(偏差値の高い進学校であれば、少なくとも人種的にレベルの低いであろう人間は排除されるものだから)。

今度はうまく演る、というネモの強い意思は、高校生活こそ自分が理想とする日常を送れるようにしたいとする意気込みの表れです。それは、多くのところで達成できていましたが、もこっちと接触するうちに、自分を偽らなくても楽しい日常生活が送れるようになりたいと思うようになっていったよう。もこっちからすればネモはリア充でした。ネモからすれば、リア充であるのは演じていただけで、実態はキョロ充に他ならず、鬱屈としたものは心の根底にあったのだと思われます。

今回の話を読んだ後に、三年生になってクラス替えの日のネモの自己紹介のシーンを読み直すと、改めて感慨深いものがあります。そして、ネモは決して他人の悪口を言わない子であり続けてきたことにも気付かされます。



みんな、新生活の始まりは不安だった
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高校生活が始まる初日のことを、いまではあまり思い出すことができません。クラス分けも、こんな合格発表記事板みたいなものではなく、玄関先のガラス窓にプリントアウトされたA3用紙が事務的に貼られていただけだったような気がします。

コマ左から、うっちー、吉田さん、?、ネモ、柿沼くん、細めさんとペアの黒ロングさん、宮崎さんの姿が確認できます。うっちーも吉田さんも宮崎さんも、ヘアカラーが違いますね。まさかの高校デビュー組だったのでしょうか。ネモはすでにヘアスタイルもカラーも現行Verですから、中学時代とは完全に決別して高校生活に入った姿勢であることが分かります。その日のうちに岡田さんと親しくなっているのがいいですね。

もこっちとは受験時に席が隣で声を掛けられた仲ではあるのですが、肝心のもこっちはそのことを思い出せない状態でした(ネモの外見が変わりすぎなので仕方がない気もしますが)。思い出してもらえず、一瞬ちょっと悲しそうなトーンになるネモが切ない。黒木さんは、受験を経てクラスまで一緒になれた縁を共に喜び合える唯一の相手だったからです。そしてまた、それを肴に直ぐに友達になれたのでしょうから。



この2人の歩みは遅くとも
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『わたモテ』の初期は、もこっちに対して悪意など持たず接してくれる敵のいない優しい世界の中で痛々しくズッコケている自爆コメディの趣がありました。中学時代も陰惨で鬱屈としたところのある時代でした。もこっちもまた色々あって、今のネモと同じように、仲間とワイワイと悪口も言わず仲良くやっている日常生活のなかにいます。

もこっちとネモの2人は、実のところでは、同じような道を歩んできた同士のようなものであって、修学旅行以後に急速に仲良くなったゆりちゃんや吉田さん、真子さんともまた違って緩速ペースで醸成してきた特別な仲であると思います。

時間を要したから価値があるものでもありませんし、本人たちにとっても、殆どあずかり知らぬ事情の話でしょう。しかしこれは、読者のような第三者からすると贔屓したく気持ちが湧きますし、もこっちとネモの仲の良さを納得して受け入れることができる理由になります。

今後の話、ネモは高校卒業後にもこっちと袂を分かつでしょう。けれども、決して縁が切れることはなく、いつ会っても屈託無く本音で接せられる気の置けない友人として交友が続いていくに違いありません。ゆりちゃんにしてもネモにしても、間違いなく親友の間柄だからです。もこっちの親友枠にゆりちゃんとネモが加わって、日常系アニメのような楽しい高校生活がまだ続くことでしょう。ネモは、今の高校生活が本当に楽しく満たされている気分で過ごしているのではないでしょうか。もこっちは漫画のストーリーの都合上やむを得ないとはいえ、鈍感系主人公と化してしまったので、現状がとても満ち足りた素晴らしい境遇であることに気づくのはやっぱり、最後になるのでしょう。

それまでは、加藤さんにアヘ顔にさせられたり、智貴くん絡みで吉田さんや小宮山さんに振り回されたりするのでしょう。

個人的に期待したいのが、ゆりちゃんとネモが仲良くなっていく過程が描かれることです。ネモはみんなと楽しく過ごしたいというブレない心を持っていますし、ゆりちゃんのことを気に入っているのは間違いなさそうだからです。

「どんどん絡んでいくよ」が現実化して、次第に打ち解けて距離感がつかめるようになって、いつの間にか自然体で付き合える仲になっていて欲しいと思います。

だいたい加藤さんが絡んできてそうなるのが目に見えてますが、「黒木さんは本当にバカだな」と2人で共に呆れられる珍妙な仲になってくれそうで楽しみです。ゆりちゃんからネモに声をかける(読者からすれば極めて)尊い場面も見られるかもしれませんね。ゆりちゃん萌え〜

ゆりちゃんは、やっぱ、いいなあ……



ところで、今回の話の(昼休みの)間、ゆりちゃんはどこで何をしていたんですかね……。単行本で「一方その頃」がオマケ収録されるのことを楽しみにしてます(圧力)。






南小陽地獄変
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ネモがここまで存在感のあるキャラクターに育ったとすれば、他人の悪口を言うのがアイデンティティたる南さんは、これはもう絶対に「黒木組」メンバーと相容れない人物であることが確定したようなものです。

いまの『わたモテ』であれば、南さんの陰惨な姿が意図的に描かれることもないと思われますが、南さん側からも改心や変化がなければ、結局は全ての人から袖にされて寂しく卒業していくことになる未来が待っていることになるのではないでしょうか。

両隣に座る二木さんと小宮山さんの「我が道をゆく」巨匠ふたりの影響で、好転する機運になってもらいたいものです。10代の若者は、いつもつるんでいる仲間の影響を受けて変化するものなので、サチ・ノリ・マキとクラス別で離れてしまったことで、南さんには好転する可能性が残されています。どのようになるかは、想像もつきませんが……。




※思春期の大舞台に翻弄される女子中学生は、どうしても愚かしい集団行動を取ってしまう不器用で不安定な存在なのかもしれない。私はおっさんなので女子近辺の実態に明るくありませんが、黒木さんがその辺を「女子中学生は同調圧力の塊だから(嫌い)」と代弁してくれています。

このセリフはゆりちゃん相手に発せられたものですが、仮にネモに同じ発言をしたとしたら、きっとネモは悲しい顔をするでしょう。そして、そんなだからクロはダメなんだよ、もう中学生じゃないんだから、その心を理解してあげないと、という風にもこっちを諭すに違いありません。


ラベル:わたモテ
posted by ぎゅんた at 18:41| Comment(0) | わたモテ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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